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ぼったくりは許さない
小栗 夏生(2002年記)

「一旦納入された入学申込金および学費は理由のいかんにかかわらず返還いたしません。」

ほとんどの学校でこのような規定が入試要項等に記載されてあります。そのため、納入期限の関係で、高校や大学等に授業料等を納めた後、他の希望校に合格し結局最初に授業料等を納付した学校に進学しなかった場合でも、すでに納めたものは返還されないのが今までの状況でした。

そしてまた、納入した側(たいていの場合は受験生の保護者だと思いますが)も「そのような規定がある以上やむを得ない」として泣き寝入りしていたのでした。また、たとえ個別に学校に対し「納入したものを返してはもらえませんか」と掛け合ってみても「規則ですから」とか「最初からお返しできませんと書いてありましたよね」などと剣もほろろに対応されてしまったものでした。

しかし、考えてみればこれほど不合理なことはありません。実際に学校に入学してもいないのになぜ入学金を支払わなければならないのか、また授業を受けず施設も利用していないのに授業料や施設利用料を払わなくてはならないのでしょうか。

このような素朴な疑問が今年の4月になって大阪を発信地として社会問題化しました。その後、東京、名古屋にも弁護団が結成され全国規模で「学校のぼったくりを許さない」という流れができました。

弁護団が今年6月30日に行った全国110番には5時間ほどの間に800件以上の問い合わせがありました。その中には、「教育ローンを組んでまで入学金等を支払った、3年以上たっているがまだその支払いが残っている」という方もいました。

弁護団は、これだけ多くの反響があったこと、そして保護者の方の切実な思いを聞き、ますますこれまでの学校側の対応は許されるものではないとう思いを強めました。

その後、東京弁護団は依頼のあった方について学校側と交渉を開始しました。交渉の結果、13校は返還に応じました。そして返還に応じない学校のうち東京、横浜に管轄のあるもの43校に対してこの9月、提訴をしました。

訴訟は始まったばかりですのでまだ予断を許さない状況ですが、「ぼったくりは許さない」という市民感情を裁判所に認めされるよう弁護団としても努力していきます。

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